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無頼派作家が愛した百円ちょっとのボールペン

  • 執筆者の写真: 中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
    中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
  • 5 日前
  • 読了時間: 2分
無頼派作家が愛したボールペン

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タイトルを見てピンときた人もいるかもしれません。無頼派作家とは故・伊集院静さん、百円ちょっとのボールペンとは三菱鉛筆ジェットストリームのことです。ジェットストリームは安いところでは百数十円で買えるようです。


雑誌のインタビューで伊集院氏が答えていましたが、小説・エッセイを書く際は、もっぱらジェットストリームを使っていたとのことです。ちなみに10~15年ほど前、三菱鉛筆株式会社の前社長(現会長)の数原英一郎氏にインタビューしたとき、その話題を出すと、「伊集院先生にはお使いいただいています」と話しておられました。念のため補足ですが数原氏に私がインタビューした時、ジェットストリームを使ってノートをとりました(パイロットのフリクションとかではなくw)。


ペン先で“ダマ”にならない滑らかなインクを使ったボールペンとして一世を風靡し、他の文房具メーカーが追随して類似商品を出したと記憶しています。自分は文房具は“浮気”して色々試してみるのですが、なぜかジェットストリームだけは手放せません。それはやはり、自分が伊集院静さんの大ファンだからということも関係していると思います。「あの人も使っているペンだから」です。ちなみに麻雀が出てくる作品、特に『ごろごろ』という小説が好きです。


伊集院静氏と直接お会いしたことはないのですが、ご縁がありました。昔いた月刊誌の編集部で連載をお願いしていたのです。2000年代のことです。


大体、原稿締め切り日の真夜中25時あたりに突然FAXがカタカタカタ……と鳴り、紙が吐き出されてきます。原稿用紙に伊集院氏の手でつづられた玉稿(お原稿)です。FAXで届くので、いわば原稿用紙のコピーなのですが――。紙につづられたお原稿は、手のぬくもりにあふれていました。伊集院氏の場合、艶めかしさすら感じられました。もちろん良い意味で。


しかし――。


連載を担当する先輩編集者は、そこからお原稿のテキスト化に取り掛かるわけです。で、伊集院静氏の字はとてものびのびとしておられ……。「おい、中島。この字なんて読むと思う?」。真夜中にそんな“解読作業”が始まります。


でも今思えば、あの字、あの文章を誰よりも早く、FAX用紙を握りしめながら読むことができたのは、とても幸せでした。伊集院静氏にも先輩編集者にも感謝です。


のびのびと書かれたあの字は、ジェットストリームで書かれたものなのかもしれません。伊集院静氏は、特に書き口が滑らかな0.7㎜と1.0㎜を愛用したそうです。


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