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文章を書く人の背中を押してくれる映画
娘が突然「スタンド・バイ・ミーを観たい」と言うので、家族3人でアマプラで観ました。「朝日小学生新聞」に、この映画を見た子どもの感想文が載っていたのを読んで、興味を持ったようです。 自分は20年ぶりくらいにこの映画を観ましたが、いろいろ忘れてますね~。 一番「あっ、そうか!」と思ったのは、この映画が原作者スティーブン・キングの回顧録のような側面を持っていたということです。そうそう。物語の“語り手”であるゴーディは、大人になって小説家になるのでした。 で、物語の大半は少年時代の記憶なわけですが――。 リーダー格の少年クリス。彼は学校の担任の先生に、給食費窃盗の“濡れ衣”を着せられた過去があり、それが忘れられないトラウマのような記憶になっています。 「うちが貧乏だからだ。金持ちの家だったらそうはならない」と、可哀想なクリスは泣きながらゴーディに語ります。 他の2人の少年(テディとバーン)は焚き火の周りで毛布にくるまって寝ています。クリスは仲間たちのリーダーですが、心を許しているゴーディには、泣きながら自分の心の思いを打ち明けます。 4人の少年たちには中

中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
9月10日読了時間: 2分


インタビューにおける「トヨタ生産方式」「どちて坊や」問題
主にビジネスで発生した課題の原因を探る手法として「なぜなぜ分析(5 Whys)」というのがあります。「なぜその課題が発生したか」「その原因はなぜ起きたのか」……と5回繰り返すと、本質的な原因にたどりつくことができる、という思考のフレームワークですね。 一方で(ものすごく突然ですが)、アニメ『一休さん』に「どちて坊や」というキャラクターが存在するのをご存知でしょうか? 私くらいの年代の方でなければ知らないと思いますが(-_-;) どちて坊やは、何か分からないことがあると、何でも周りの大人たちに「どちて? どちて?(どうして?)」と聞きまくる。その問いかけがとてもしつこくて、ついに一休さんも新右衛門さんも参ってしまう。そういうキャラです。 インタビューで「どちて坊や」にならない インタビューで相手の回答に対して、「それはなぜですか?」「どうしてですか?」と質問を繰り返し、本質に迫ろうとするときがありますよね。そうやって深掘りすると、インタビュイーの心の中に潜む信念とか、大切にしている考えがあらわになったりします。 しかしインタビューで「なぜ?」「どう

中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
9月6日読了時間: 3分


インタビューの質問力を上げる「映像化」テクニック
例えば経営者の方にインタビューをしているとき、相手が「私は社員とのコミュニケーションを大事にしています」と言ったら……。 「はい、そうですか」と次の質問に移ってはいけません。ここは話を深掘りして聞かないといけない。 なぜなら「コミュニケーション」という言葉は、具体的な行動を表してはいなんですね。原稿に「〇〇社長は、社員とのコミュニケーションを大事にしています」と書いても、具体性を欠くので面白くないわけです。「ふわっ」とした原稿になってしまいます。 映像化するためには5W1Hの情報が必要 ようするに「5W1H」が大事という話なのですが、「いつですか?」「なぜですか?」とたたみかけるように聞くと、尋問のようになってしまうので避けたいところ。 そんなとき自分は「頭の中で映像化する」というテクニックを使っています。 「私は社員とのコミュニケーションを大事にしています」という社長の回答に対し、「具体的にどんなことをするんですか?」と聞いていく。すると――。 「全社員と1on1ミーティングをしています」「オフィスでの雑談を大切にしています」といった話が出てく

中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
9月4日読了時間: 2分


事前プロットでライティングが爆速になる
インタビューで「とりあえず会って話を聞いてみよう」と臨んでしまうと、後で文字起こしをチェックするだけで途方もない時間がかかり、執筆で行き詰まってしまうことがあります。実は、この悩みから抜け出すためのシンプルなコツがあります。 それは、質問票を作るときに、あらかじめ原稿の「プロット(仮の構成)」を同時に決めておくことです。 質問票と構成案は同時に作る インタビューでは質問を、原稿の構成の順、つまりストーリーの流れに沿って聞きます。 こうすることでインタビューの録音や文字起こしデータをそのまま生かして、スムーズに原稿を執筆できるようになります。あらかじめ「どのような話を、どのような順番で原稿に入れるか」を仮に決めておく。これだけで、インタビューが終わった後の執筆作業にかかる時間は劇的に短縮されます。 「仮の地図」があるから、寄り道を楽しめる 「先に構成を決めてしまったら、枠にはまった退屈な話しか聞けなくなるのでは?」と不安に思うかもしれません。でも、実際はその逆です。 「今回はこういうストーリーになるはずだ」というプロット、いわば仮の地図を持っている

中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
9月3日読了時間: 2分


検索で出る情報は前提。相手が「そこまで調べてくれたのか」と驚くインタビュー事前調査の極意
「インタビュー前に、相手のホームページやSNSを一通りチェックしました」 ライターの方から、こうした準備の報告を受けることがあります。もちろん大切な一歩ですが、検索すれば誰でも1分でわかる情報をなぞるだけでは、相手の心を開くことはできません。 相手からすれば「それ、うちのウェブサイトに書いてありますよ」となってしまうからです。 では、相手が「そこまで調べてくれたのか!」と目を見張り、前のめりで語り出してくれるプロの事前調査とは何が違うのでしょうか。 インタビューで「仮説」をぶつけるために事前調査する ネット検索で手に入る情報は、いわば取材の「入場チケット」です。それ自体はゴールではなく、スタート地点に過ぎません。 事前調査で本当に目指すべきなのは、集めた情報をもとに「自分なりの仮説」を立てることです。 たとえば「御社はどんな事業をされていますか?」と聞くのは、単なる調べ不足に映ってしまいます。 そうではなく、「業界の動向を拝見すると、この新規事業は〇〇の課題を解決するために始められたのではないかと感じたのですが、実際はいかがでしょうか?」と問いか

中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
8月30日読了時間: 2分


インタビューの質問票は事前に周到に用意し、現場ですぐさま捨てる
「せっかく準備した質問票なのに、本番では上から順に読み上げるだけで終わってしまった……」 インタビューの現場で、そんな苦い経験をしたことはありませんか? 手元のメモに目を落とし、「次は3番、その次は4番……」と消化することに必死になる。相手の表情を見る余裕もなく、まるで台本をなぞるようなぎこちない空気になってしまう。 かつての私も、まったく同じ失敗を何度も経験してきました。質問票に縛られるあまり、相手が目の前でこぼしてくれた「本当に面白い本音」を拾い落としていたのです。 インタビューの質問票の存在意義 では、なぜ綿密な質問票を用意するのでしょうか。それは、がんじがらめの取材をするためではなく、現場で起こる想定外を受け入れる、なんならそれを楽しむためです。 「この記事で何を伝えたいのか」という目的地と命綱があるからこそ、私たちは現場で相手の話が予想外の方向に脱線したとき、安心してその「寄り道」を楽しめます。 「そのお話、すごく面白いですね!」と、予定にない質問へ思い切って飛び込めるのは、「いつでも戻ってこれる場所」が質問票として手元にあるからです。

中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
8月29日読了時間: 2分


アマチュアは「思いつき」で聞く、プロライターは「仮説」で編む
「インタビュー本番で、次に何を聞けばいいか分からなくなり、頭が真っ白になってしまった……」 そんな経験はありませんか? 話が途切れるのを恐れて、その場で思いついた質問をあわててぶつけてしまう。結果として、全体の一貫性がなくなり、後から原稿をまとめるときに途方に暮れてしまう。これは、ライターの仕事を始めたばかりの頃に誰もが通る道です。 かつて自分も、インタビュー現場で何度も同じ冷や汗をかいてきました。 この「思いつきの質問」から抜け出し、自信を持ってインタビューを進めるために大切なのが、本番前に自分なりの「仮説」を立てておくことです。 アマチュアは「思いつき」で質問するから疲れる 準備なしで本番に臨むと、どうしてもその場の雰囲気や、相手の表面的な言葉に流されてしまいます。 「次はこれを聞いて、その次はこれ……」と、頭の中で次の質問を探すことに必死になり、相手の話を心から楽しむ余裕がなくなってしまうのです。これでは、まるでゴールのない迷路をさまよっているようなもので、聞き手も話し手も疲れてしまいます。 一方、インタビューがスムーズな人は、本番前に徹底

中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
8月27日読了時間: 3分


「もっと早く知りたかった」――独学ライターがインタビューの壁を突破する第一歩
「インタビューの本番はすごく盛り上がったのに、いざ原稿を書こうとすると、どうまとめていいか分からなくなってしまう……」 そんな悩みを抱えたことはありませんか? 独学でライター活動を始め、一歩一歩キャリアを重ねていくなかで、多くの人が最初にぶつかるのがこの「インタビューの壁」です。話が弾んでICレコーダーの音源は2時間超え。しかし、いざパソコンに向かうと、読者に響くエピソードがどれなのか分からなくなってしまう。 実は、この壁を乗り越えるために必要なのは、特別なセンスや「聞き上手」の才能ではありません。インタビューを始める前に行う、ちょっとした「事前設計のコツ」を知っているかどうか、ただそれだけなのです。 遭難しないための「4つの羅針盤」 インタビューが「ただの雑談」になってしまったり、逆に質問責めのような重い空気になってしまったりするのを防ぐために、あらかじめ決めておきたい4つの羅針盤があります。 誰に:この記事を、どんな人に届けたいのか? 何を:読者に何を感じてもらい、どんな小さな変化を起こしたいのか? どのように:どんな切り口や視点からアプロー

中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
8月21日読了時間: 2分


ライターがインタビューで準備をするのは、「想定外」という化学反応を楽しむため
「インタビューを成功させる秘訣は何でしょうか?」と聞かれたとき、私はいつも迷わず「事前準備です」とお答えしています。
当社の「インタビュー講座」でも繰り返し強調しているのですが、プロのインタビュアーは、音楽アーティストがライブの前にリハーサルをするように、また鮨職人が早朝から仕込みをするように、本番前に周到に準備を重ねます。
インタビュアーにとっての準備とは、具体的には「質問票(質問リスト)をつくること」と「相手やテーマに関する事前調査を行うこと」の2つ。これらを愚直に行うだけで、インタビュー本番の成功率は格段に上がります。

中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
8月19日読了時間: 4分


質問の精度は、インタビューのみならず原稿の精度に直結する
インタビューをするとき自分は必ず、相手に聞く質問をA4用紙1枚にまとめてプリントアウトして、手もとに置いておきます。「質問票」と呼んだりしますね。たかが紙切れ一枚ですが、インタビューを着実に進めるために大きな役割を果たしてくれます。 質問票があると、インタビューするとき迷わなくなります 質問票は、いわばインタビューの台本のようなものです。インタビュー本番で、相手の話に引き込まれていると、「あ、あの質問をまだ聞いてなかった」と焦ることもしばしばあります。しかし手元に質問票があると、「次はこの質問を聞こう」と態勢を立て直すことができます。インタビューの残り時間が短い場合、「この質問は省こう」と調整することだってできます。さらに、話が思わぬ方向に展開したとしても、手もとの質問票を見ながら、柔軟に次の一手、つまり、当初は聞く予定ではなかった質問も考えることができます。 質問票は原稿の構成から逆算してつくる 質問票は台本のようなものと言いましたが、自分はなるべく、インタビューした後に書く原稿の構成に沿った形で質問票をつくります。あらかじめ原稿の構成を仮決め

中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
8月18日読了時間: 2分


問われるのは文章力ではなくゴールを決める力
駆け出し記者の頃、インタビューで"話を回す”ことばかりに気をとられ、あとで記事を書くとき、大変な思いをしたものです。その大変な理由は、ゴールが曖昧なままインタビューをしていたからなのだと、ある時、気が付きました。 どうしてゴールが必要なのか インタビューの時間は限られています。だからこそ、何となく話を聞いているだけでは、後から「これ、本当に必要だったのかな?」と悩むことが増えます。取材前に「誰に」「何を」「どのように」「誰が」を整理すると、迷いが減り、記事を書くときにも手が止まりにくくなります。 誰に 読者はどんな人ですか? どんな悩みや関心を持っているか? 何を この記事で伝えたい大切なことは何か? どんな気持ちや考えを残したいか? どのように どんな言葉や切り口で伝えると、読者が読みやすくなるか? 読者に寄り添う文章にするには、どんな表現がよいか? 誰が 発信者はどんな立場か? 読者にとって信頼しやすい書き手の立ち位置か? 自分はインタビューの企画が始まる時のこの4つを整理・メモします。そして、記事を書きあげるまで手元に置いておきます。質問を

中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
8月14日読了時間: 3分


「話す」ではなく「聞く」スキル
普段の会話で、ついつい「自分の話」ばかりしていませんか。インタビューという場は、自分の話をいったん横に置き、「相手の話だけに集中する」絶好の機会です。 実はこの「相手の話に100%耳を傾ける」という経験、そのためのスキルは、ライターだけでなくあらゆるビジネスパーソンにとって非常に価値があります。 例えば、営業職の方にとっても、お客様の話に徹底的に集中し、本音を引き出すヒアリング力は不可欠です。 相手の言葉に耳を傾け、適切な相槌を打ち、さらに深く問いかける。このプロセスを繰り返すことで、間違いなく「会話上手」になることができます。これがひいては、数百万円、数千万円~の売上を会社にもたらします。 インタビュー講座の受講生からも、「人の話を聞くことのパワー」に気づいたという声が寄せられています。記事を書く予定がない方でも、「聞くプロ」としてのスキルを磨くことは、仕事のパフォーマンスを大きく向上させる武器になるはずです。

中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
4月3日読了時間: 1分


マイルス・デイビスに学ぶ「聞き手」の創造性
インタビューは即興演奏(インプロビゼーション)に似ています。用意した質問の譜面をなぞるだけでは、相手の心の奥底にある真実には届きません。そこで求められるのは、予期せぬ事態を「正解」へと変える、聞き手としての覚悟です。 ジャズ・ピアニストのハービー・ハンコックは2014年2月3日、米ハーバード大学における全6回の特別講義シリーズ「ノートン・レクチャー(The Charles Eliot Norton Lectures)」の中で、かつてのマイルス・デイビスとのセッションを振り返りました。 演奏の途中で、ハービーは「間違えた」コードを弾いてしまいます。自分でも顔を覆いたくなるような大ミス。しかし、次の瞬間、マイルスはそのコードに続く音を何事もなかったかのように鳴らし、演奏を続けたのです。マイルスはそれをミスとして否定せず、新しい響きの一部として受け入れ、音楽をさらに高い次元へと導きました。 ※こちらに動画があります。 https://x.com/BrandonKHill/status/1615581324966006785?s=20...

中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
4月1日読了時間: 2分


インタビューライターは神話を書いている
当社の「インタビュー講座」では「文章の書き方」は教えていません。作文はもはや「AIをどう使うか」という話になりつつあるからです。しかし、当講座のなかでインタビューのロールプレイをもとに原稿を書いてもらうので、文章の「構成」については簡単に触れるようにしています。 文章の構成といえば、「起承転結」や「序論・本論・結論」、あるいはビジネス文書でよく使われる「PREP法(結論→理由→具体例→結論)」などが有名です。文章の書き方の本で、必ずといっていいほど登場するおなじみの「型」です。しかし正直に言うと、自分はこれらの型を使って文章を書いたことがほとんどありません。駆け出し記者の頃、どうしても原稿が書けなくて、むりやり起承転結に当てはめて書いたことが2、3度あったとは思いますが。 なぜ型に頼らないのか。それは、取り上げるテーマや企画の狙いによって、ふさわしい文章の構成が変わってくるからです。雑誌をつくっていたから特にそうなのでしょう。記事で取り上げるのは、京都の料亭のご主人、オーベルジュのオーナー、アンチエイジングの専門家、プロトライアスリート、大河ドラ

中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
3月28日読了時間: 2分


緊張を一瞬で消し去る魔法の言葉
自分は26年間インタビューの仕事を続けていますが、インタビューがある日はいまだに緊張します。準備も済んでいるし、別に直前に緊張して良いことは何も無いのですが…。でも、そんなときに使えるテクニックがあります。それは「自分をモノに例える」ことです。 「アファメーション」という、自分で自分に言葉を言い聞かせ、潜在意識に働きかけるテクニックがあります。例えば、野球少年が「俺は大谷選手だ」と心の中でつぶやきながら、バッターボックスに入るのは効果がありそうです。 で、インタビュアーの自分はいつの頃からか、自分で自分に「俺はスポンジだ」と言い聞かせるようになりました。本当にヘンテコなアファメーションなのですが、これには「スポンジが水を吸い込むように、今日はただひたすら相手の言葉を吸い取るんだ」という意図が込められています。まぁ、それなりに効果があったと感じています。 ところが「俺はスポンジだ」というアファメーションにはもう一つ、別の効果があることが最近分かりました。実は、自分をモノに例えるアファメーションは「感情を切り離す」効果があるらしいのです。確かにスポン

中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
3月26日読了時間: 2分


対話を通じて相手に心を開かせる
インタビューで気負うあまり、質問がいつの間にか「追求」や「詰問」のようなニュアンスになってしまうことがあります。どうしてもしゃべらない人から、どうしても話を聞かなければならない「報道」ならともかく……。 ひと言で、人にものを聞くと言っても「追求」「詰問」「尋問」に分類されるような聞き方は、相手に対する敵対心が強く、余計なプレッシャーを与えかねません。インタビューは(必ずしも)相手の非を暴く場ではなく、心を開いて思いを語ってもらう場です。もし相手が防御の姿勢に入ってしまえば、本音を引き出すことは不可能になってしまいます。一般的なインタビューにおいて私たちが目指すべきなのは、あくまで「対話」なのです。 素直な問いかけや質問を投げかけ、互いに心を開いて言葉を交わす空間を作りましょう。そのためには、単に質問をぶつけるだけでなく、相手の言葉にしっかりとうなずいて「あなたの話を聞いていますよ」というサインを送るなどの姿勢も大切。 相手を問い詰めるのではなく、「あなたのことをもっと知りたい」というリスペクトを持った言葉選びと態度を意識してみてください。当社の講

中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
3月25日読了時間: 1分


インタビューライターは今日もステージでヘタなギターをかき鳴らす
事前のリサーチや質問票の準備はインタビューにおいて非常に重要ですが、それだけで完璧な取材になるわけではありません。当社の講座で強調しているのは、「インタビューは生身の人間を相手にする『ライブ』である」という事実です。 どんなに入念に準備をしていても、相手との会話は必ずしも筋書き通りに進みません。予期せぬ回答が返ってきたり、話が思わぬ方向に脱線したりと、現場で柔軟に対応しなければならない部分が必ず出てきます。また、そういう話が原稿に入れるべき内容だったりすることもあるため、臨機応変に進める必要があります。 実はそれこそがインタビューの醍醐味だと思うんです。事前に準備しきれない余白があるからこそ、その場でしか生まれない「化学反応」を楽しむことができるのです。そうです、化学反応! かつて音楽評論家で編集者の渋谷陽一氏は、良い音楽を評するとき、この言葉を使ったと記憶しています。 自分の感覚でいうと、上の動画のブライアン・アダムスとティナ・ターナーのデュエットは素晴らしい化学反応を起こしており、インタビューにも通じるものがあるなと思うのです。...

中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
3月24日読了時間: 2分


生成AIの作文に絶対負けない一次情報獲得法「映像化」
出版社勤務時代、よく「5W1Hを聞け!」などと言われました。5W1Hとは、When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、What(何を)、Why(なぜ)、How(どのように)、のこと。これらを押さえると記事の具体性が増します。 しかしインタビューの時、「いつですか?」「どこでですか?」「誰がですか?」……などといちいち聞くことは、まずありません(少なくとも雑誌記者の場合)。詰問調になるで避けたいという理由もあります。 では、インタビュアーはどうするか? 答えは「映像化」です。「相手の話が頭の中に映像として浮かぶまで聞く」のです。 例えば経営者のインタビューで、社員との接し方について気を付けていることを聞いたとき。相手が「当社では社員とのコミュニケーションを大事にしています」と答えたとします。これだけでは頭に映像が浮かびません。「コミュニケーション」という言葉が、具体的な行動を指していないからです。そこで「具体的に教えてもらえますか?」と掘り下げて聞きます。 すると「四半期に1回、部下と直属の上司が1on1ミーティングをする」とか「私(社

中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
3月23日読了時間: 2分


本多勝一は句読点の打ち方だけで68ページ書いた
ライターにとっての「矜持」とは何でしょうか。正確な情報を伝えること、読者の心を動かすこと。それらは当然の使命ですが、その根底を支えているのは、言葉というツールに対する異常なまでの執筆姿勢だと私は考えます。 かつて、ジャーナリストの本多勝一は『日本語の作文技術』のなかで、「句読点の打ち方」を68ページにわたり解説しました。これはもう、文章の書き方を知りたい者にとって、息つく暇もなく読み切れる68ページでした。論理的でしかも分かりやすく、もちろん勉強になります。 たかが読点、されど読点。多くの人が無意識に打つ「、」ひとつに、本多氏は論理的な必然性を求めました。読者が一文を読み進める際、どこで息をつき、どの言葉をどの修飾語に結びつけるのか。その設計図をミリ単位で調整することこそが、プロの技術なのです。 情報が溢れ、AIが瞬時に文章を生成する現代において、私たちはつい「速さ」や「効率」を優先しがちです。しかし、読み手にストレスを与えず、意図を正確に届けるための細部への執拗なこだわりこそが、単なる「作業者」と「ライター」を分かつ境界線になります。...

中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
3月22日読了時間: 2分


インタビュアーはスティーブ・ジョブズの20秒の沈黙も待つ
インタビュー中に相手が黙り込んでしまった……。5秒、10秒と続く沈黙に焦り、つい別の質問を投げかけたり、自分が喋ってしまったりした経験はありませんか? 自分がまさにそうでした。大体、5秒を越えると我慢できなくなり、自分から沈黙を破ってしまう。しかも大した意味もない余計なひと言で。 実は、この「沈黙」には重要な意味が含まれています。相手が真剣に回答を考えて言葉を探しているときの沈黙なら、インタビュアーは自分が喋りたくてもこらえ、「ひたすら待つ」のが正解です。焦って言葉を挟んでしまうと、相手の奥底から出てきそうだった「本音」が、また相手の心の奥底へと引っ込んでしまうのです。 もちろん、相手が質問の意図がわからず戸惑っている場合は、別の言葉に言い換えたり、質問の角度を変えたりするフォローが必要。場合によっては「考えがまとまっていなくても大丈夫ですよ」と回答のハードルを下げる工夫も有効です。 沈黙を恐れず、「待つべき沈黙」を見極める。これも、当社の講座でお伝えしているプロフェッショナルに欠かせない大切な技術の一つです。 というブログを書いていたら、「M

中島洋一(株式会社ビートアンドライト代表)
3月20日読了時間: 2分
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